手法的な

ボリンジャーバンドの順張りでの使い方をガチで検証してみる

こんにちは、Shunです。

 

この記事を書いている現在はイギリスのメイ首相のEU離脱案が否決されてポンドが大荒れするのでは?と考えているのですが、今回はボリンジャーバンドの順張りについてのページになります。

 

オオカミ君
オオカミ君
ボリンジャーバンドを考え付いたジョンボリンジャーは、逆張りで使用することを推奨しているようだけど、順張りでは本当に使えないのか?

ボリンジャーバンドを逆張りで使ってみたけど上手く行かないから順張りで使ってみたいな。

 

上記のような悩みを、このページでは解決をしていこうと思います。

僕は今ではプライスアクションとサイクル理論でテクニカル分析をしていますが、
以前はボリンジャーバンドでの順張りや逆張りなどの検証をかなりの時間行っていました。

それなので改めてボリンジャーバンドの期間、σ、幅を考慮してボリンジャーバンドの順張りはFXの手法として有効なのか検証を行いました。

 

ボリンジャーバンドの順張りの実際の検証結果表

σ
期間
利益
トレード数
PF
期待利益
1
20
72160
797
1.07
90.54
1
40
59140
650
1.07
90.98
2
20
-7660
685
0.99
-11.18
2
40
148270
416
1.29
356.42
3
20
43060
427
1.08
100.84
3
40
57190
201
1.23
284.53

 

上記のようにボリンジャーバンドをドル円15分チャートに±σ2にして期間を20以外にすると利益が上がりましたのでこの結果を導き出した考え方を紹介していきます。

この結果は他の通貨でも同様の結果が得られるわけではないですが、この考え方や結果を導き出す経緯は同じなので参考にしてみてください。

 

このページを読んで身につくこと

  • ボリンジャーバンドについての理解を深めることができる
  • ボリンジャーバンドを利用して、順張り可能なトレンド相場を察知できる
  • ボリンジャーバンドを順張りで利用する際に注意すべき点がわかる

 

ボリンジャーバンドを利用した順張りとは?

ボリンジャーバンドというテクニカル指標を耳にしたことがある方は多いと思います。多くの方が、ボリンジャーバンドはレンジで機能するテクニカル指標だという認識なのではないでしょうか?

半分はそれで正解なのですが、ボリンジャーバンドにはレンジだけでなく、順張りトレードの助けとなるもうひとつの見方があるのです。いったい、どうやってボリンジャーバンドを順張りトレードに生かすことができるのか、順をおって説明していきます。

 

  • ボリンジャーバンドの一般的なチャート説明
  • σ(シグマ)とは何か

 

ボリンジャーバンドの一般的なチャート画像

 

これがボリンジャーバンドの一般的なチャート画像です。

ボリンジャーバンドの一般的なチャート画像ボリンジャーバンドの一般的なチャート画像

ボリンジャーバンドは基本的に中央の移動平均線それを中心に上にあるのが標準偏差を表している+σ、下にあるのが-σです。σは、一定期間の相場の振れ幅を標準偏差を用いて処理して、今後収まるであろう価格範囲を統計的に算出した値です。

 

標準偏差を確率によって±3σ、±4σと変更することも出来ますが、一般に±2σか±3σをトレードに利用します。

この±σは、一定期間の値動きが普段考えられる相場(平均的な相場)である場合、±1σ区間に収まる確率は約68.2%、±2σ区間に収まる確率は約95.4%、±3σ区間に収まる確率は約99.7%というようになっています。

だとしたらボリンジャーバンドは順張りじゃなく、逆張り用なのでは?

 

オオカミ君
オオカミ君
それだけボリンジャーバンドのσの中に価格が収まるなら+σに価格が触れたら売って、-σに価格が触れたら買えば統計的に勝てるんじゃないの?

 

オオカミ君の言う通りに、ボリンジャーバンドは順張りではなく、レンジ相場での逆張りにうまく適応できるように思われがちで、実際そのように利用しているトレーダーも少なくはないと思います。

 

しかし、相場というものはイレギュラーな動きが絶えないもので、一定期間の値動きが穏やかでも突如として荒い値動きに変貌するものです。

 

え?でも、ボリンジャーバンドの±2σに収まる確率は95.4%じゃないの?順張りをするのは心配だな。ということが聞こえてきそうですが、それは少し間違っています。なぜなら、それはあくまで一定期間の値動きが平均的な相場であるという前提に基づいているからです。

 

実際の相場は、一定期間の枠には収まっていませんし、一般的にボリンジャーバンドで使われるような期間では、割と頻繁に起こるイレギュラーが考慮されていないというのが実状なのです。

 

期間が長いほど信頼性は上がりますが、それでも相場全体をとらえることはできませんので、レートが±2σを飛び出るという現象は、95.4%という統計的な数字とは関係なしに、実際はわりと頻繁に起こることになります。

そこでボリンジャーバンドを逆張りでなく順張りとして利用するという発想が出てくるわけです。つまり±σをブレイクしたことを順張りのサインとして、トレンドが伸びる可能性に賭けるということです。

 

一般的に相場に強い方向性がでるとしばらくトレンドが続くといわれています。ボリンジャーバンドの順張り手法では、±1σ、±2σ・・・のブレイクを相場が強いのかどうかの順張りのためのモノサシとして使っていくというものです。

ボリンジャーバンドでわかる相場の強さと順張りのための設定

ほとんどのテクニカル指標は、そのパラメーターを変えることができます。ボリンジャーバンドもまた例外なくパラメーターを変えて、その相場で順張りするのに適したものを使用しなければなりません。それではボリンジャーバンドにどのようなパラメーターがあるのかを見ていきましょう。

順張りに適したボリンジャーバンドの設定

順張りに適したボリンジャーバンドの設定順張りに適したボリンジャーバンドの設定

σと同様にボリンジャーバンドにはもう一つ設定を変えることが出来る「期間」というパラメーターがあります。上記の画像の場合は±2σで期間を40と20で表示させたチャート画像です。

ボリンジャーバンドの算出に参照する期間

参照する期間を長く(赤のライン=期間40)すれば、ボリンジャーバンドは滑らかになり、基本的にはラインを上抜けたり下抜けたりというブレイクがし辛くなりますが、ブレイクした場合強い方向性が出ることがあります。

 

ブレイクは順張りのチャンスになるかもしれないので、注目するポイントです。ただし、長めの期間を用いたボリンジャーバンドの場合、±2σに到達した時点では順張りするには時すでに遅しということもあるので、あせって順張りするのは禁物です。

 

逆に参照する期間を短く(緑のライン=期間20本)すれば、ボリンジャーバンドは荒くなり、少しの値動きでもブレイクすることになるので、ブレイクしても相場が強いとはいいにくいでしょう。しかし、早い段階で順張りできるので有利なポジションが持てることもあります。

 

このように、参照する期間は長すぎるとブレイクする頻度が少なく、そこで順張りすると高値(安値)づかみさせられる可能性があるし、短すぎると鋭敏に順張りチャンスを察知できますが、信頼性がないというように一長一短があります。

ですから、期待値の高い順張りをするために、その相場や時間足をよく観察して、順張りに適した設定する必要があります。

 

ボリンジャーバンド 標準偏差±σ

つぎに、用いる標準偏差σについてです。1σ→3σとなるに従ってバンド幅は広くなりますから、一般的に±1σ(赤色のライン)ではバンド幅がせますぎて順張りには向きません。

 

順張りをする場合、通常は±2σ(緑色のライン)を利用することが多いと思いますが、より慎重な場合は±3σを利用する場合もあります。

これもまた、1σ→3σとなるほどにブレイクの強さが強いと見ることができますが、期間の説明と同様、±1σでは些細な値動きでブレイクしてしまうため順張り期待値が低いですし、±3σ(青色のライン)ではすでに高値になってしまって順張りするには遅すぎるということが多くなってしまいます。

ブレイクする頻度も減ってしまいます。それゆえ、ボリンジャーバンドの順張りでは±2σが好まれているのです。

ボリンジャーバンドのσについての考察ボリンジャーバンドのσについての考察

ボリンジャーバンドブレイク直前のバンド幅

これは、ボリンジャーバンド自体のパラメーターではないのですが、ブレイクする前のボリンジャーバンドの+σと-σの幅のことです。ボリンジャーバンドを順張りに利用するなら、気にしておくべきと僕は考えています。

直前のボリンジャーバンド幅が広いときは、これまでの相場がすで荒れていたことを意味しますので、たとえブレイクしても騙しとなる可能性が高まります。順張りするにしてもロットを抑えるか、見送るべきだと考えます。

逆にボリンジャーバンド幅が狭く推移してきたときは、ブレイクしたときの動きが大きくなることがあるので、順張りのチャンスと考えますが、ボリンジャーバンド幅が狭すぎると、些細な動きでσをブレイクしてしまうことも多く、そこで順張りすると高値つかみになるってしまうというリスクもあるのです。

なので、ボリンジャーバンドの順張りでは、直前のバンド幅は程良い広さである必要があります。日々の平均的な値幅も考慮していくべきと考えました。

ボリンジャーバンドの設定と順張りの検証ルール

ここまでのボリンジャーバンドの期間、σ、幅の説明を踏まえて、ドル円15分足2017年1月から2018年12月までの相場でボリンジャーバンドの設定を変えて順張りトレードを分析したものを公開します。

 

今回は、±1σ、±2σ、±3σを用いて、参照する期間は20本と40本、それぞれ変化させて、損切り、利益確定をそれぞれ20pips、40pipsに固定して、ボリンジャーバンドブレイク順張りで利益が出るのかをテストしてみました。

また、ブレイク直前のボリンジャーバンドの幅が広すぎる(60pips以上)ときがある場合は、エントリーしないようにしました。スプレッドの設定は0.4pips、取引量は1トレード1万通貨です。

 

ボリンジャーバンドブレイク 順張り手法 テスト結果

 

σ
期間
利益
トレード数
PF
期待利益
1
20
72160
797
1.07
90.54
1
40
59140
650
1.07
90.98
2
20
-7660
685
0.99
-11.18
2
40
148270
416
1.29
356.42
3
20
43060
427
1.08
100.84
3
40
57190
201
1.23
284.53

 

ボリンジャーバンド ±1σブレイク 順張り

1σということもあり頻繁にブレイクが起こります。

ボリンジャーバンドの±1σのブレイクをサインとして順張りしたテストでは、期間を20から40に変えても取引数は減少しましたが、結果に大きな違いがみられません。

 

期間を変えても結果が変わらなかった理由は参照する期間が長くなってボリンジャーバンドがなめらかになり、ほんの少しブレイクしづらくなったためです。

といっても、±1σの場合はそもそもバンド幅が狭いため、期間が短くなってもそれほど影響を受けていないのです。

どちらの期間を使ったテストでもわずかに利益となっています。この1年間では、ほんの少しボリンジャーバンドの順張りに優位性があった可能性を示しています。

 

ボリンジャーバンド ±2σブレイク 順張り

±1σに比べるとブレイクの機会が少なくなっているのが確認出来ました。

ボリンジャーバンド±2σブレイクの順張りになると、参照する期間で少し違いが出てきます。期間20本ではトレード数は多いですが損益結果はわずかにマイナスで、±2σとの相性はあまりよくないようです。

 

では、期間40本とボリンジャーバンド±2σとの相性はどうでしょうか?ボリンジャーバンド幅がより広くなめらかになったため、めったなことではブレイクしませんので、トレード数は極端に減ります。

 

そのかわりに、ブレイクの信頼性が高まるので、損益結果でみられるように1トレードあたりの期待利益が増加しています。

±2σは、期間20本との相性は悪いようでボリンジャーバンドブレイクの順張りに適していないようです。しかし、期間40本では期待利得も良好で、年間損益もテストしたすべてのパラメーターのうちで最大となっており、トレード数のバランスも良かったと考えられます。

 

ボリンジャーバンド ±3σブレイク 順張り

±3σになるとボリンジャーバンドをブレイクする機会はさらに激減していますね。
トレード結果(下表)をみても、同じ期間のものと±3σを比べると、さらにトレード数が減少しているのが分かります。

期間20ではわずかに期待利益が増加していますが、期間40では減少してしまっています。期間40と±3σという組み合わせは、今回のテストのなかではもっともボリンジャーバンドをブレイクしづらい設定ですので、結果的に高騰(暴落)したところを順張りエントリーすることになり、高値掴みのようなエントリーが増えてた可能性があります。

 

また、どちらもトレード数の減少により年間損益は減少してしまいました。

 

検証をしてみた僕の感想

 

ボリンジャーバンドの設定で、順張りの成績やトレード数に大きな違いがでることわかりましたね。通貨や時間軸などその相場によって、用いるσを変えたり、期間を調整することで、ボリンジャーバンドブレイク順張りの期待値がプラスになりうることです。

実際の相場では、スプレッドの拡大やスリッページの影響などを受けて、この通りにはいかないかもしれませんが、いろいろと分析してより良い設定を探すのもいいかもしれませんね。

 

それではこれからはボリンジャーバンド順張りの検証結果を踏まえて順張りのブレイクに上手く乗れた時の更なる利益の出し方についての考えを紹介していきます。

 

順張りの強い味方 バンドウォークとは?

見事ボリンジャーバンドブレイク後にトレンドが発生すると、レートがボリンジャーバンドの±σラインに沿って順張り方向に推移するという現象が起こります。

下図を見ると、右のほうで下限ボリンジャーバンドからロウソクの実体が飛び出て、しばらく下落が続いている場面があります。これをバンドウォークと呼びます。トレンド発生後はこのバンドウォークが起こっているかどうかで、トレンドの強さを判定することもできます。

テスト結果は、指値で利益確定をしたものですが、バンドウォークをうまく利用することで、単に指値で利益確定をするよりもさらに大きく利益を伸ばすことができる可能性があります。

ボリンジャーバンドのバンドウォークボリンジャーバンドのバンドウォーク

バンドウォークの終わりと順張りポジションの決済

例えば、3σをブレイクして上昇トレンドが継続した場合、2σ割れ、1σ割れとレートが下がっていくに従いトレンドは弱くなっていると考えることができます。

 

一般に移動平均を割れば、トレンドが終わったと解釈されることが多いので、順張りトレードの一旦の終焉と見ても良いでしょう。

 

順張りトレードにおいては、そのようなサインを利益確定の目途とすることも方法のひとつです。ただし、上位の時間足で強い上昇相場が形成されているときは、一度トレンド継続の力を失っても再びトレンドに戻る場合もあります。上位の時間足は常に気に留めるように心がけたいところです。

ボリンジャーバンド順張りの落とし穴

ボリンジャーバンドをブレイクしたのにそのまま失速してしまった。このようなことはわりと頻度で起こります。要はトレンドにならず、レンジ相場に戻ってしまうということです。

ボリンジャーバンドの順張りは、トレンドに乗れれば大きいのですが、成功頻度はそう高くなくレンジに戻る可能性もかなり高いものです。

したがって、連敗が長期間続くこともありますので、そのように順張りで相場に乗れないときは様子をみることも大切です。

 

損切りが早いと連敗に耐えれなくなるので、早い損切りをするというよりは、順張りでうまく相場に乗れた時に、利益を伸ばすことを心掛けるのがよいかもしれません。

他通貨で同じ設定では利益が出ない

今回行ったテスト分析では、ドル円15分で行いボリンジャーバンド順張り手法で利益が出る結果がみられましたが、この設定をそのままほかの通貨に適用してテストしても、良い結果が得られるわけではありません。

その通貨やトレードする時間足にあった設定を考える必要があります。また、同じドル円の同じ時間足であっても相場の様相は年々変わっていきます。

トレードする通貨のトレードする時間足が、ボリンジャーバンド順張り手法を適用していい時期なのかをしっかり考えて検証を重ねたうえでトレードする必要があります。