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国内FXにゼロカットシステムがない理由とそのデメリットとは?

こんにちは。Shunです。

海外FX会社には当たり前のようにあるゼロカットシステム。しかし国内FX会社には1社もゼロカットシステムがある会社はありません。

オオカミ君
オオカミ君
どうして国内FX会社にはゼロカットがないんだ?それにゼロカットがないとどうなるんだ?

そう疑問に思っている方に向けて国内FX会社にゼロカットがないメリット・デメリットを中心に解説していきます。

 

個人的な考えですが、FX会社が強制ロスカットというものを設けているのに追証が発生するのは完全にFX会社の責任です。それをトレーダーに請求するのは可笑しいだろ?と考えています。

もしロスカットについて詳しく知りたい方はロスカットを未然に防ぐ意外と知らない証拠金の考え方が分かりやすいと思います。

 

このページの内容

  • ゼロカットがないと追証が発生し、借金になる
  • ゼロカットのおかげでハイレバレッジの取引が可能になる
  • ゼロカットありのハイレバレッジに慣れてしまいリスク管理が下手な人も

 

Contents

ゼロカットがない国内FX会社のロスカットシステム

追証発生の仕組み

 

国内でFX会社を設立する際には、金融庁への登録が必要で、金融商品取引法に従わなくてはなりません。そして金融商品取引法(第四十条の第二号)によって、FX会社を利用するトレーダーを保護する目的でFX会社ではロスカットシステムを導入することが取り決められているわけです。

 

 

ロスカットの水準は国内FX会社でもバラツキがあり、有名国内FX会社のロスカット水準(証拠金維持率)は以下のようになっています。

 

 

  • じぶん銀行:100%
  • 外為おんらいん:20%
  • 楽天証券:50%
  • インヴァスト証券:100%
  • 外為どっとコム:100%
  • ヒロセ通商:100%
  • SBI証券:30%
  • >DMM.com証券:60%
  • GMOクリック証券:50%
  • 大和証券:50%〜100%(レバレッジに依る)
  • マネックス証券:20%〜50%
  • >OANDA Japan 株式会社:50%

こうしてみると平均的に国内FX会社のロスカット水準は高いです。そのため口座残高がマイナスになる前に、まだ証拠金の余裕を持った状態でロスカットになり、ポジションを自動決済してくれるので、マイナス残高になる可能性は低いです。

 

 

オオカミ君
オオカミ君
その代わり簡単にロスカットになるけどな。

 

しかしマイナス残高になる可能性が低くても追証は発生します。例えばロスカット水準が50%の楽天証券でドル円=100円として、証拠金100万円・レバレッジ5倍で5万通貨の取引をするとしましょう。1000pips未満の値動きであれば問題ありません。

 

しかし例えば1200pipsの動きが発生すると、5万通貨×12円=60万円の損がでて証拠金は40万円になります。そうすると追証が発生し、楽天銀行の証拠金維持率の50%=50万円を下回った分の10万円を追加で入金しなくてはなりません。

 

 

そして当然、利用するレバレッジが大きければ追証の可能性は高くなります。証拠金100万円でレバレッジ25倍を利用して、ドルを25万通貨保有していたとしましょう。

 

 

この時「ドル円の1日の変動幅はどれくらい?過去で1番動いたのは〇〇円」で紹介したBrexit(8.5円の円高)くらいの値動きが起これば、112万5千円のマイナス残高が発生します。必要証拠金は50万円なので、計162万5千円を支払わなくてはなりません。

 

国内FX会社がゼロカットシステムを採用しない理由は2つ

 

オオカミ君
オオカミ君
追証が発生すると追加でお金を支払わなければならないのであれば、国内FX会社もゼロカットシステムを採用してくれればいいのによ。

このように思う方も多いでしょう。国内FX会社がゼロカットシステムが採用しないのには理由があります。

 

まず1つ目が、ゼロカットシステムを導入すると利益が小さくなってしまうという理由です。

現在多くの方が利用しているNDD方式のFX会社の利益の源泉はトレーダーの取引時のスプレッドですが、国内FX会社のスプレッドは海外FX会社よりも小さめに設定されています。

そのため手数料として入ってくる利益が小さいわけです。そのうえでゼロカットシステムまで導入して、トレーダーのマイナスを補填していたら会社として成り立ちません。

 

 

2つ目の理由は日本の法律です。

 

 

 

金融商品取引法の第四十条の第二号でロスカットの導入が国内FX会社に義務付けられていますが、第四十二条の第二号によって以下のように定めらています。

 

運用財産の運用として行つた取引により生じた権利者の損失の全部若しくは一部を補塡し、又は運用財産の運用として行つた取引により生じた権利者の利益に追加するため、当該権利者又は第三者に対し、財産上の利益を提供し、又は第三者に提供させること(事故による損失又は当該権利者と金融商品取引業者等との間で行われる有価証券の売買その他の取引に係る金銭の授受の用に供することを目的としてその受益権が取得され、若しくは保有されるものとして内閣府令で定める投資信託の元本に生じた損失の全部又は一部を補塡する場合を除く。)

 

この内容を非常に簡単にいうと「ロスカットが間に合わなくて口座残高がマイナスになっても、補填してはいけません。」(厳密にいうと補填を前提に利用者を集めてはいけませんという内容)ということ。

このように金融商品取引法で損失の補填を禁止しているため、損失の補填をするゼロカットシステムを導入することはできないわけです。

 

海外FX会社のゼロカットシステム

ゼロカットシステムの仕組み

 

海外FX会社が追証なしのゼロカットシステムを採用している理由

ゼロカットシステムを導入していると、トレーダーが発生された損失をFX会社が補填する必要があるわけです。

オオカミ君
オオカミ君
なんでわざわざ海外FX会社はゼロカットシステムなんて導入してるんだ。

と思う方もいるかもしれません。しかしゼロカットシステムを導入することには意味があります。

 

その意味とはトレーダーに安心感を与えてどんどん高額トレードをしてもらってスプレッドで稼ぐことです。

 

海外FX会社の「XM Trading」の利用可能レバレッジは888倍。このように海外FX会社ではハイレバレッジを利用できる会社が多いです。

もし証拠金が60万円程度でも888倍のレバレッジがあれば、500万通貨の取引ができます。例えばXMでトレーダーがドルを500万通貨分注文すれば、平均スプレッドが1.8pipsなので9万円もの利益です。

 

さらにハイレバレッジでロット数の多い取引をする場合、ほとんどの場合はデイトレードやスイングトレードは避けます。スキャルピングを選ぶ方がほとんどです。スキャルピングであれば、トレーダーがトレードしてくれる度に利益になるので、FX会社は儲かります。

 

しかしもし追証があれば、追証が怖くて誰もハイレバレッジの取引をしません。そこでゼロカットシステムを導入して、ハイレバレッジの取引をして口座残高以上の損失が発生しても、会社が補填することを約束して安心させるわけです。

 

追証なしのゼロカットシステムの仕組み

海外FX会社の追証なしのゼロカットシステムの仕組みは簡単です。文字通り、トレードで発生したマイナス残高をゼロまでカットしてくれます。

オオカミ君
オオカミ君
どういうことだ?

 

例えば10万円の証拠金で100倍のレバレッジを利用して、ドル円を10万通貨で買いエントリーしていたとします。200pipsドル円が下がった時の口座残高は、下の式より-10万円です。しかしゼロカットシステムがあると、口座残高のマイナス分はFX会社によって補填され0円になります。

10万通貨(保有通貨量)×2円(値動き)=20万円
10万(証拠金)-20万円(損失)=-10万円

 

追証なしのゼロカットシステムの手順・タイミング

ゼロカットシステムがある場合の、ゼロカットのタイミングは以下の2通りあります。

  • 追加入金時
  • 随時自動的

 

追加入金時

トレードで損失が発生し、口座残高がマイナスの状態になります。そしてその状態で追加入金すると、口座残高が0の状態から追加入金額が反映される仕組みです。追加入金するまでは−— —円と記載があるので不安かもしれませんが、そのまま追加入金すれば問題ありません。

ただし注意して欲しいのが、以下の2点です。

  1. ボーナスが残っている場合には、まずボーナスで相殺される
  2. 含み益のあるポジションを保有していると、含み益で相殺される

「2」のためゼロカットされる前の口座残高がマイナスの状態でトレードで利益を出しても、マイナス額を上回る利益をださない限り全く意味がありません。

随時自動的

ポジションを解消すれば、追加入気をしなくても待っていれば自動的にゼロカットされます。ただし手動でゼロカットされていくようなので、少し時間がかかるケースが多いです。そのため急いでいる場合には、追加入金をしましょう。

 

ゼロカット詐欺に注意

通常のゼロカットシステムのある会社であれば、手順・タイミングに違いがあっても口座残高がマイナスになればゼロカットされます。しかしゼロカットシステムがあるといっておきながら、ゼロカットされずに追証の支払いを求めたFX会社もありました。

 

FXDDは2002年にアメリカのニューヨークで創業の老舗FX会社です。いち早く日本語対応していた海外FX会社ということもあって、国内FX会社のレバレッジ規制が厳しくなった2010年には日本でも人気を博しました。

そしてこのFXDDにも、海外FX会社の例に漏れずゼロカットシステムがありましたが、2015年にスイスフランショックが起きた際に、ゼロカットをなかったことにしたのです。

その結果多くのトレーダーが追証という形で借金を抱えることになりました。FXDDのようなFX会社の犠牲者にならないためには、ゼロカットシステムがあるかどうかだけでなく、ゼロカットが問題なく実施されているかにも注意してください。

国内FX会社にゼロカットがないことによるメリット・デメリット

 

国内FX会社にゼロカットがないことによるメリット

損失に対してシビアになれる

FXで勝つために最も重要なのは、勝つことでなく上手く負けることだとしばしば言われます。

勝率40%程度で負けることの方が多くても、勝つ時にはたくさん稼ぐからトータルでプラスになることも、勝率80%で勝ち続けることも普通の方には難しいです。そこで重要なのが、出来るだけ負けの額を抑えて負けつつ、勝てる時にはしっかり勝つこと。

 

そのためには、損失を抑えるリスク管理ができるようにならなくてはなりません。ゼロカットシステムがない国内FX会社を利用している方は、常にリスクを抱えている状態です。そのため国内FXを利用しているうちに、以下のような基本的なリスク管理がしっかり身についている方が多いと思います。

  • 経済指標では無理なトレードをしない
  • ファンダメンタルをしっかりチェックしない
  • エントリーの根拠がない場合にはエントリーしない
  • エントリー時に最適な損切りラインを設定しトレード中に変えない

 

国内FX会社にゼロカットがないことによるデメリット

 

未払いの追証は借金となる

ロスカットが間に合わずに、マイナス残高が発生した場合、追証が発生します。追証というとわかりにくいかもしれませんが、追証は紛れもない借金です。

そしてこの借金は逃れることができません。FX会社の追証の支払いを求める声を無視していると法的措置を取られてしまい訴訟される可能性があります。

また訴訟されて自己破産をしようとしても、FXでのハイレバレッジ取引で生じた追証は自己破産の許可事由にならないことも多いです。どうしても自己破産をする場合には、弁護士を立てる必要があります。

プレッシャーが大きい

ゼロカットシステムがあり追証が発生しない場合には、もしFXで負けたとしても元手以上にマイナスになることはありません。そのため余剰資金でトレードする分にはそれほどのプレッシャーは感じないでしょう。

しかし国内FX会社でトレードをしていると、元手以上のマイナスになることは十分にあり得るためプレッシャーが大きいです。プレッシャーのせいで値動きに敏感になってしまい本当は10pipsくらい狙える場面で、すぐに利確して5pipsくらいしか取れなくなってしまうという方は少なくありません。その結果普段の利益が小さくなってしまいます。

海外FX会社の追証なしのゼロカットのメリット・デメリット

 

海外FX会社の追証なしのゼロカットのメリット

損失額が限定されハイレバレッジでトレードできる

888倍のレバレッジが利用出来たとしても、ゼロカットシステムがない場合、期待値的に考えれば、888倍のハイレバレッジを利用してトレードするのは現実的とは言えません。

しかしゼロカットシステムがあれば、損失が限定されているのでハイレバレッジでトレードすることが可能です。例えばXMを利用する場合、約60万円の証拠金で500万通貨トレードできます。その状態でたった10pips取れれば、50万円ほどの利益になります。

メンタルが安定する

FXでメンタルが崩壊しない人はいない事実」という記事でも紹介していますが、FXではメンタルがきつくなることが多いです。

特にデイトレードやスイングトレードで含み損が膨らんできており、ロスカットや追証が発生しそうな場面では思考能力が低下します。その結果、また上がるはずだと損切りをしなかったり、メンタルが崩壊して現実逃避をはじめてしまう方は意外と少なくありません。

海外FX会社の追証なしのゼロカットのデメリット

過去にはマイナス補填を支払いきれず倒産したFX会社も

非常に大きな値動きが発生して多くのトレーダーがマイナス残高になった場合、ゼロカットシステムを導入しているFX会社が負担する損失額は莫大なものになります。そして時に、FX会社が倒産してしまうことも。

上述のスイスフランショック時には大手海外FX会社のAlpari(アルパリ)など多くのFX会社が破綻しました。

オオカミ君
オオカミ君
FX会社が破綻するとどうなるんだ?

FX会社がトレーダーのお金を管理する方法には2通りあります。

  • 信託保全
    トレーダーのお金を信託先銀行でFX会社の財産とは別に保管しているため、破綻してもトレーダーのお金は戻ってくる。
  • 分別管理
    ほかの金融機関に預けたり、社内にある会社の財産を保管する金庫とは別の金庫で管理する。ただし倒産した場合には、会社の財産ごと差し押さえられて、トレーダーのお金は戻ってこない(可能性が高い)

国内FX会社やいくつかの海外FX会社は信託保全でトレーダーのお金を守っているので、FX会社が破綻してもお金は戻ってきます。しかし海外FX会社では分別管理をしている会社が多く、会社が破綻すればお金は一生戻ってきません。

損失を軽く考えてしまう人がいる

いくらゼロカットがあるとしても、元手はなくなってしまい損失が出ていることに変わりありません。特に最初は限られた元手ではじめても、トレードをしているうちに証拠金額が大きくなることもあります。そのためゼロカットがある場合でも、損失に対してシビアになることは重要です。

しかしゼロカットシステムがある安心感から、自分に最適な損切りラインの研究と怠ったり、考えなしでハイレバレッジのトレードをしてしまう方もいるように思います。酷いケースだと、まるで博打のようにトレードをする方もいるようです。そのためリスク管理の確かな感覚を掴めるまでは国内FXの方が向いている方もいます。

国内FX会社のおすすめトレード方法

 

スキャルピング

スキャルピングは数pips程度の利幅を狙う超短期売買手法です。スキャルピングはポジションを保有する時間が短いため、ファンダメンタルズにあまり影響を受けません。そのためテクニカル分析ができれば行える売買手法として、スキャルピングは人気です。

 

またスキャルピングであれば、国内FX会社で追証が発生するほどの大きな値動きが発生することも稀なので、無理なレバレッジをかけなければ追証の危険性もほとんどありません。さらに国内FX会社はスプレッドが小さい会社も多いのでデイトレードに向いています。

ただし経済指標発表時など、相場が荒れるタイミングではスキャルピングを停止してください。場合によっては値動きが緩やかな日本時間でトレードするのも良いでしょう。

ハイレバレッジを利用できないため1回のトレードの利益は限られたものになります。しかし根気よくトレードを重ねれば利益を積み重ねることができるはずです。

海外FX会社のおすすめトレード手法

スキャルピング・デイ・スイングトレード

 

ハイレバレッジのスキャルピング

海外FX会社ではハイレバレッジがあり、ゼロカットシステムで損失も抑えられるのでスキャルピングで稼ぐにはもってこいです。ハイレバレッジを利用して数pips獲得できれば、かなり大きな利益になります。

ただしいくらゼロカットシステムがあっても、なんでもかんでも888倍レバレッジを利用していれば良いというものではありません。

例えば10万円のレバレッジ888倍で80万通貨のトレードをしていれば、5pipsの損失ですぐに証拠金が半分近くになってしまいます。資金の余裕や相場の動きなどを考慮して、適宜最適なレバレッジを選択してください。

 

低レバレッジのスイング・デイトレード

海外FX会社を利用している方は、ほとんどの場合スキャルピングを行なっていますが、海外FX会社のゼロカットシステムはスイング・デイトレードにも活かすことができます。

 

スイング・デイトレードは1日から数日程度ポジションを保有する手法です。ポジションを保有する期間が長いため大きな利幅を狙えるものの、ポジションの保有中に大きな値動きが発生するのがスイング・デイトレードの大きなデメリットでした。

しかし海外FX会社のゼロカットシステムがあれば、スイング・デイトレードのデメリットをなくすことが可能です。ただしハイレバレッジだとすぐにロスカットになるのでスイング・デイトレードはやめておきましょう。